2025千葉・プレゼンテーション賞結果

千葉ノード大会に限らず、ロボカップジュニアの大会では、大会会場でプレゼンテーションポスターの掲示が義務づけられています。ロボカップジュニアでは、情報の共有や表現能力の向上を大切にしているからです。

ロボカップジュニア2025千葉ノード大会では、優れたプレゼンテーションポスターのチームに対して「プレゼンテーション賞」の授与を行いました。審査員の審査点の合計が大きいチームが、ワールドクラスとチャレンジクラスのそれぞれで1チームずつ選ばれました。

■ワールドクラス・プレゼンテーション賞
ワールドクラスのプレゼンテーション賞は「StartUp Robotics」です。なお、次点は「ぽるしぇ」です。

■チャレンジクラス・プレゼンテーション賞
チャレンジクラスのプレゼンテーション賞は「あずきバー愛好会」です。なお、次点は「Toikan」です。

審査をご担当下さった3名の審査員から、ご講評を頂いていますので紹介します。ありがとうございます。選手の皆さん、ぜひ今後の参考にしてみて下さい。

■竹間(昌) 様
プレゼンはチームのアピールです。
私達のチームは、私達のロボットは、こんなに凄いんだ! ということを、遠慮せずにアピールしてください。
ただ、そのアピールが読む人に伝わらなければ意味がありません。だから、読む人のことを考えて作成して欲しいです。
まず、ポスターを読んでもらわなくてはなりません。そのためには、デザインや色遣い、文字の大きさ、コントラストなど「読みたい!」と思わせる構成が必要です。
また、限られた書面の中で、全体を伝える、詳細を伝える、という相反する課題があるのですが、粗さ、細かさのバランスの問題だと思います。
そして、読んでみて知りたいことが書いてないと、疑問が次々と沸いてしまうのですが、逆に「うん、なるほど」と思わせるポスターを高く評価しました。

■中島 様
選手の皆さん、大会お疲れ様でした。各チームのプレゼンテーションポスターから、自分たちのロボットをアピールしたいという熱意がしっかり伝わってきました。
ロボット競技会というものは得てして、課題を解決するロボットを作り、その結果を競うことが中心になりがちです。しかし、結果と同じくらい重要なのがその過程です。
ロボット製作においてどんな点に拘ったか、どんな技術を身につけたか、どのような問題を解決したか、これらの過程は結果以上に貴重な学びの記録です。過程を振り返ることで、次により良いロボットを作るためのヒントを得られるだけでなく、自分自身の成長にもつながります。
せっかくこの大会では、プレゼンテーションポスターというロボット開発の過程を他人に分かりやすく説明して整理するための絶好の機会が用意されているので、積極的に活用してより良いロボットを作るスキルを磨いていきましょう。おまけに他のチームのポスターも展示されているのですから、新たな技術やアイデアを吸収するチャンスでもあります。
今回、自分のロボットの魅力を上手くポスターで表現できたチームも、時間やノウハウが足りずに思うようにいかなかったチームもいるかと思いますが、是非今後もこういった機会を積極的に活用して技術を磨いていって欲しいと思います。

■吉川 様
自分たちのつくったロボットを人に伝えるというのはとても難しいことであり、楽しいことです。みなさんも知らないことを知るとき、ワクワクしますよね。それと同じで、大会を観に来ている観客の方や、他のチームメンバーの人は、ポスターを見ることによってみなさんのロボットを知ることができ、ワクワクすると思います。そのワクワク感を共有できるようなポスターが良い評価を取っていると思います。
今回、惜しくもプレゼンテーション賞を取れなかったチームのみなさんに向けて、メッセージです。
・基本情報を書きましょう。ポスターの対象は自分たちのことを知らない相手です。チーム名を書いていますか? ロボットの構造、仕組みをわかりやすく説明していますか?
・「読ませる」ことを意識しましょう。印刷したときに文字は小さすぎ・細すぎませんか? 写真と文字のバランスは適切ですか?
・簡潔に、わかりやすく書きましょう。内容は冗長ではないですか?専門用語とわかりやすさのバランスを取りましょう。
来年以降も良いロボットとポスターが見られることを期待しています!